タクシー業界に転職したい!と思っている人もいるかもしれません。
この業界は通常であれば、どれだけ忙しくても暇でも毎月契約どおりの給料を支払ってもらえます。
安定、という面では非常にメリットがありますが、やりがい、という面ではデメリットなんです。
自分よりも頑張っていない社員も同じ給料、自分が忙しい店舗にいても暇な店舗と同じ給料。
これでは、なんだかやる気が失せてしまいますよね。
しかし、タクシー業界であれば基本給が定められていて、そこからお客様を乗せた売上を歩合給として加算していく給料体系が基本です。
逆に、完全売上主義の会社もあり、そうなると基本給は1円も出ずに全てが歩合給となります。
最初のうちは不安になるかもしれませんが、自信がついてくるとやりがいのある仕事に変化しますよ。
ただ、給料のことは最も大事なことなので、どのように歩合が決まっていくのかを知るためにはまず、タクシーに乗車したの料金形態を知ることが重要です。
一般的な料金体系として知られているのは「距離制運賃」で、これは決められた初乗り運賃に決められた距離を走るたびに料金が加算されます。
この料金体系はいかに長距離を走るかで稼ぐ金額が変わってきますよ。
次に、距離制運賃が距離で決まるのに対して、時間で運賃が決まる「時間制運賃」を採用している会社もあります。
時間で決まる、というのは初乗りの時間とその後の時間を定められていて、料金が加算されていく仕組みです。
大体が初乗りの時間は1時間、その後は30分を採用しています。
だた、この料金体系は旅行や結婚式など長時間タクシーに乗る場合の特別なものです。
そのため、必ず事前予約をしておく必要があります。
また、距離制・時間制を組み合わせた料金体系もあります。
「時間距離併用運賃」という名前で、距離制運賃をベースに一定速度までタクシーのスピードが落ちた場合、時間制運賃に切り替わる、という仕組みです。
最後に、空港や地域など、一定の距離間でタクシー代が定額で決められているという料金体系も有名です。
例えば、5,000円と定められていれば、想定より長距離であろうと短距離であろうと5,000円です。
タクシーというのは、時間帯によって売り上げの増減が激しい業務です。
そのため、追加料金が必要な時間帯があり、深夜や早朝にタクシーに乗ると割増されます。
基本的に「空車」と書かれている上に「割増」と書かれているので、「知らなかった!」と怒るお客様はいません。
あまり知られていないかもしれませんが、障害者割引もあります。
公共機関であればよく目にする割引ですが、タクシー乗車時も同じように割引を受けることができます。
下車の際に障害者手帳を掲示することによって、10%割引を受けられるのがほとんどです。
また、地域によってかなり差が出てくる料金体系としては、迎車や時間指定の際に追加で料金がかかる場合があります。
次に、制度の話です。
地域によって自動認可運賃制度と公定幅運賃制度が設けられています。
この2つの制度は、どちらも上下限の運賃設定がされていて、基本的には申請をしなくてはいけません。
範囲内であれば、問題なくすぐに認可は下ります。
違いは、下限を下回る場合です。
これは、下限割れ運賃と言われていて、自動認可運賃制度であれば、かなり厳しいですが会社経営の状況の審査を経て条件付で承認されるか非承認のどちらかです。
一方で公定幅運賃制度の場合は、絶対に下限割れ運賃は認められません。
タクシー業界というのはちょっと特殊な業界です。
そのため、運賃体系の知識は非常に重要なのです。
自分の給料にストレートに影響するので、よく知ってからタクシー業界に転職してください。